ヌーボーのちょっといい話・・。

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早いものでもう11月ですね・・・

11月と言えば、第三木曜日・・
「ボジョレーヌーボーの解禁」が控えているわけですが、皆さんはなぜ、あのジュースのようにライトなワインがここまで世界中に広まったかご存知ですか?「今年の葡萄の出来を見る」という存在意義だけでここまでの広がりはなかなか考えられませんよね。もちろんネゴシアンや企業メーカーの努力もあるでしょうが・・・これは昔、サントリーソムリエスクールの講師のかたが教えてくれた話で、ネットで検索しても同じような話が出てないので・・信憑性は若干不安あり・・ですが、当時、「いい話だな・・」と感動しノートに書き留めたお話をご紹介したいと思います。これがボジョレーが広まった本当の理由・・・だったらいいな・・・

ボジョレーヌーボーが世界で名声を得た背景には、パリに集う画家達の存在が大きかったと言われています。モンマルトル、モンパルナス・・パリには芸術家が集うコミューンが数カ所有り、カナダ、メキシコ、チリ、日本、ヨーロッパ各国等々、世界中から芸術家を目指す若者が集い、ピカソ、ダリ、ミロ、シャガールなど偉大な画家を生み出しました。(岡本太郎や高崎剛などもそうです。)各々の生活はみな貧乏を極め、水道も暖房もない集合住宅で空腹と戦いながら活動したそうです。

芸術家のたまご達の中には、フランスの田舎から出てきた者も沢山いました。彼らはクリスマスになると里帰りし、年明け、またパリに帰ってきます。「自分の国に帰れず、パリで待つ仲間達になにかお土産を・・・」・・しかし、なにぶん田舎の貧乏農家出身者ばかり。かれらは各々実家の畑で穫れた野菜などをお土産にしたそうで、ボジョレー地方からその年に作った日常酒をお土産に持ち帰った者もいたそうです・・
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若者達は、そのライトなワインを飲みながら将来の夢に思いを馳せ、語り明かしました。ものすごい貧乏生活だけど、希望に満ちた若者の充実した生活がそこにありました。日本でも数多くの漫画家を輩出したトキワ荘の話が有名ですが、私が想像するにモンパルナスのオンボロアパートでも同じような若い情熱で溢れていたのだと思います。

 

時を経て・・・

 

世界中から集まった若者達は大きく成長し、

また世界中へ散っていきます。

そして、クリスマスが近づくとあの頃のことを想い出すんですね・・。

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貧乏だったが充実していたあの時間こそが彼らにとっては掛替えのないもの・・・
名声を得た今・・シャトーラトゥールでもシャンベルタンでもなく、
彼らのフランスでの思い出のワイン・・

それがボジョレーヌーボーだったというお話・・・

そういう経緯があり、やがてボジョレーヌーボーは世界で飲まれるようになりました。とりわけ日本は日付変更線の位置の関係で世界で一番早く解禁日を迎える国のひとつで他国よりも異様な盛り上がりを見せ年末行事のひとつとなっています。しかし・・やれ、「ペットボトル入りで980円だ!」とか「紙パック入りでいくらだ!」とか、「キティーちゃんデザインの・・」とか・・・企業努力は認めますけど、ちょっとベクトルが違うんじゃないかな?・・と僕は思います。本来はフレッシュなうちに飲むのも・・それすらわからないのか・・もう夏が来るというのにコンビニのレジ横で半額の値が付けられ佇むボジョレーヌーボーを目にすると・・悲しいです・・。

ワインはその背景にある風景や歴史を理解するとまた楽しいものです。僕はそうあってほしいと思っています。そして、楽しいとき、嬉しいとき、そこにあるのがお酒であり、もし、プラスαのお手伝いができればとはじめたのが「ラベポン」なのです。

と・・いうことで24本の限定ですが、ボジョレーヌーボーのオリジナルラベルのご予約をお受けいたします。本当に素朴で美味しいヌーボーです。今年の解禁日は11月21日。事前(11/17受付締切)にご注文を頂き、あらかじめラベル確認等を済ませていただきます。解禁と同時に出荷、翌日か翌々日にはお届けできると思います。先ほども触れましたが、ヌーボーはフレッシュなうちに飲むにかぎります。熟成には全く向きません。お正月やクリスマスには最適なワインです。入荷数に限りがありますので予定数に達し次第終了させていただきます。

詳しくはこちらから・・・