ドイツワインの未来・・・

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ブログの更新、かなりサボってました・・・
12月に入ってから殺人的に忙しくて・・(言い訳)
申し訳ありません。

さて今日はドイツワインについてのお話・・・

皆さんはドイツワインを飲まれたことありますか?

まあまあのご年配の方々は「当たり前だろ!」とおっしゃるかもしれませんが、最近の若い方々はそうでもないようなのです。私が成人した約四半世紀前・・どこのお酒屋さんのワインコーナーにも甘口のドイツワインは置いておりました。高級な貴腐ワインやアウスレーゼは無くとも、リープフラウミルヒや、シュヴァルツェカッツ、ピースポーターくらいはどこにでもあったと思います。僕ら世代からさらに四半世紀さかのぼった私の親の世代・・この頃になると、ワインというと赤玉ポートワインのことをさしていると言っても過言ではなく、「ワインとは甘いもの」という観念を持ち続けているお年寄りもおおいのです・・そう、一昔前まで日本人はワインに関して「甘口嗜好」だったのです。 しかし、ここ十数年で日本人のワインの好みは大きく変わりました。例えば取引のある大手輸入代理店の来年のワイン取り扱いカタログを見ると、ラインナップにドイツワインが一本も無いんです・・・なんと来年から「ドイツワインの取り扱いをやめる」とのこと・・理由はいたってシンプル・・「需要が無い・・」とのこと・・

いったいいつからこうなっちゃったんでしょうか・・・

僕が思うに、バブル末期  みのもんたが朝の番組で・・・

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と叫んだ瞬間、

ドイツワインは死んだように思います。

 

ご存知のようにドイツが作るワインのほとんどが甘口の白ワインです。この朝のワイドショーで紹介されたのは「赤ワインに含まれるポリフェノールが、どうやら身体に良いらしい!」という内容。動脈硬化や脳卒中を未然にふせぐという、バブルで飽食が過ぎた奥様方のハートをわしづかみにしたわけです。世は空前の赤ワインブーム・・どこの店も赤ワインは在庫ゼロ!というものすごい状況下でもドイツワイン達はラックに佇んでいました・・・・ドイツワインにとって悲劇だったのは、白ワインにポリフェノールはほとんど含まてないってこと・・・さらに、この時代、ビールも日本酒もDRYブーム・・・猫も杓子も辛口!な、時期でした。

ブームの真逆・・・・だったわけです。

 

ドイツワイン的に考えれば・・

「こう言う時期もあるさ、ブームはブーム、やがてほとぼりが冷めて、きっと日本人はまた、甘口嗜好に戻るだろう・・」

と・・タカをくくってたかもしれません。

 

しかし、悲しいかな、この空前の赤ワインブームは愛好者の裾野を広げ、食中にワインを飲むという、新しい習慣を日本人に植え付けたんですねぇ・・・もともと、ビール大国で、食中にワインを飲む習慣の無いドイツ人にとってはショックもいいところ・・・

 

しかし、あの甘酸っぱい、フルーティーなワイン・・

あれはあれで素晴らしいワインだと僕は思うのです。

こないだワイン好きという若い子とお酒を飲む機会があって、ドイツワインの話になりました。なんと、その子はドイツワインを飲んだことが無い・・・とのこと、「だったら飲まなきゃでしょ!いつ飲むの?・・今でしょ!w」ということになったんですが、その店にはドイツワインは無く・・・次の店にも無く・・・やっと次の店にオッペンハイマーのカビネットがあり・・乾杯。
何の変哲も無いドイツワインですがその子の反応は

「おいしいいぃぃぃ〜!!((((( ;゚Д゚)))))」

でした・・・

 
その子曰く、「ハチミツのようなベッタリ甘いものを想像していたけど、酸味がスゴくステキ!フルーティーでマサに果物を想像しますよね!」
そう・・これはこれで美味しい・・・・

これはこれでありなのです・・・

昔は、甘口ばかり、9:1で白ワインばかり作っていたドイツも、今では6:4で赤ワインを作るようになりました。少なくなった白ワインも世界の動向に合わせ「辛口」を多く作るようになってしまったドイツ・・・

確かに昨今のドイツの赤、辛口白はかなりのクオリティーです。

でもこれでいいのかなぁ・・・

あのエレガントな酸味・・心地よい甘味・・・

あのワインはドイツにしか作れないと思うんだけどなぁ・・・

皆さんも、たまにはドイツワイン・・・いかがですか?